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あしあと

    館長が語る(都跡公民館)

    • 更新日:2021年7月25日
    • ID:11430

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    都跡公民館館長 大谷 華代子(おおたに かよこ)

    こんにちは。

    都跡公民館の大谷華代子と申します。

    みなさんに仲良くしていただいて、おかげさまで都跡公民館歴8年目を楽しく迎えました。

    平城宮跡・薬師寺・唐招提寺・・・都跡地域は、世界遺産が3つもある歴史・文化の豊かなところです。

    今も、歴史や文化等の地域の知らないことを知るというワクワク感は、着任したての頃と変わりません。

    2021年度がスタートしました

    残念なことに、昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、5月中は原則臨時休館となってしまいました。

    昨年の臨時休館中は、みなさんに会いたくて会いたくて涙がこぼれる日々でしたが、今回は、涙がこぼれるほどではありませんでした。

    なぜでしょう?

    もちろん、ほぼ誰も訪れることのない静かすぎる公民館は寂しくて、みなさんに会いたい気持ちには変わりません。

    でも、何かが昨年と違うのです。

    「今回の臨時休館は、期間が細切れで短かかったから」でしょうか?

    「医療がひっ迫していたから」でしょうか?

    「ワクチン接種が始まってきたから」でしょうか?

    どれも、そうです。

    その通りです。

    さらに考えてみました!

    お会いできない間、臨時休館の延長や講座開催日の変更について、グループのみなさんや受講生の方々に、連絡を入れる機会がありました。

    電話をかけると、活動できないことを残念に思っておられるのですが、誰ひとりとして苦情めいたことを言われることはありませんでした。

    それどころか、感染者の増加に対して、医療従事者や飲食店のみなさんをいたわる言葉が多くありました。

    その上、「公民館の職員さんも大変やね、こうやってみんなに電話入れてくれてるでしょ?」

    「館長さんたちも、体に気を付けてくださいね。」

    などと、私たち公民館職員のことまで気遣ってくださいました。

    ありがたかったです。

    力をいただきました。

    また連絡を入れたグループの代表者さんを通して、会員同士が連絡を取り合い、励まし合い、公民館の再開を心待ちにしていることを知ることができて、とても嬉しかったです。

    会えなくても

    会えなくてもみなさんとのつながりを感じることができたから、涙がこぼれるほどの辛さはなかったのだと思います。

    それどころか、うまく表現できないのですが、ふとしたときに感じるみなさんの存在が、「みんなで困難を乗り越えていこう!」という前向きな気持ちと勇気を、私に与えてくれました。

    会えなくても、ひとりじゃないと思える幸せ・・・。


    そんなことを感じていた時、1冊の絵本と出会いました。

    絵本『会いたくて 会いたくて』

    絵本の写真

    絵本『会いたくて 会いたくて』
    (室井滋作/長谷川義史絵/小学館/2021年)

    主人公ボクは、ママから「ホームへしばらく行っちゃダメ!」と言われているのですが、ホームにいるおばあちゃんに会いに行きます。

    でもホームの玄関は、閉まっている。

    ホームの職員さんからも「今はお見舞いできないの」と断られます。

    おばあちゃんの様子がわからず、嫌な予感がしたボクは、ホームの裏にまわり、おばあちゃんがいる3階の部屋の窓めがけて、アクションを起こします。

    やがてボクに気づいたおばあちゃんとボクは、糸電話でおはなしをします。


    コロナのことにふれているわけではありませんが、今の社会状況と重なります。

    また、糸電話もですが、足踏みミシンやお手玉、筒形の郵便ポストなど、大人にとっては懐かしく、子どもにとっては見たことのない絵が散りばめられていて楽しい絵本です。


    糸電話での会話の最後に、おばあちゃんが主人公ボクにこう語りかけます。

    「大切なのは人を思う心。

    気持ちが強ければ、行けなくても会えなくても、いろんなものがキラキラとかがやいて見えてくる。

    夜空の星や月を あの人もながめてる。

    雨や風の音に みんなもリズムをとっている。

    会えなくったって、喜びをかんじられる。

    時間を止めて、じっくり世界をみつめてごらん」


    (絵本『会いたくて 会いたくて』室井滋作/長谷川義史絵より引用)

    大切なのは人を思う心。

    おばあちゃんの言葉は、ボクと同じように、私の心の中にも響きました。


    コロナ禍で得られたことは・・・

    人と人とのつながりの大切さ

    人を思う心

    直接会うことができなくても、心のつながりを感じることで、私たちは強くなれる

    大きなことを言えば、生きていける

    ってことなのではないでしょうか。

    一緒に歩んでいきましょう!

    6月に入り、公民館は再開しました。

    一部まだ使用制限があり、活動いただけないグループもありますが、また賑やかな公民館が戻ってきました。

    主催事業も始まりました。

    都跡公民館では、今年度も自主グループ連絡協議会をはじめ、地域の各種団体のみなさんとも連携を図りながら、たくさんの講座をご用意し、みなさんの学びを支援していきます。

    また、いろいろな事情で公民館に足を運んでいただけなくても、公民館とのつながりを感じていただけるような関係性づくりを、みなさんと共に考えていけたらと思ってます。

    是非、都跡公民館とご縁を結んでくださいね。

    みんな大好き都跡公民館!

    今年も日本一!

    いや世界一の公民館と思えるように

    「世代を超えて互いが認め合い、尊重し合える地域をめざして!」頑張っていきます。


    幸せ感じる公民館

    みんなで創る都跡公民館


    みなさまとのご縁に心から感謝しながら・・・。

    写真

    【都跡公民館自主グループ連絡協議会役員さんと】
    今年度も都跡公民館では、自主グループ連絡協議会のみなさんと協働で、いろいろな事業に取り組んでいきます。
    建物の屋根に掲げた看板「ひとりじゃないよ あなたにエール」は、役員さんの手作りです。

    写真

    【マスクのある顔】
    左から 
    館長 大谷華代子
    職員 西村優貴
    臨時職員 志野憲太郎

    写真

    【マスクのない顔】
    マスクをしている時も、本当はいつもこんなに笑顔です!

    写真

    ご来館お待ちしております!

    [2021年7月]