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あしあと

    こんな講座ありました(学ぼう!飛鳥の地蔵盆2021)

    • 更新日:2021年10月13日
    • ID:11481

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    学ぼう!飛鳥の地蔵盆2021<飛鳥公民館:2021年7月4日(日)>

    飛鳥公民館では2019年・2020年と、地蔵盆を体験する講座として「歩こう!飛鳥の地蔵盆」を開催してきました。

    お地蔵さまは子どもたちの守護神として昔からずっと私たちを見守ってださり、飛鳥地域の多くのところで7月23日に「地蔵盆」が行われています。

    ところが、昨年度はコロナ禍のなか、開催できず・・・。

    今年度もコロナ禍が続いているため、地蔵盆にみんなで参加するのは難しいし、地蔵盆自体が開催されるのかもわからない・・・。

    そこで、今年度は同じ飛鳥地域にある奈良教育大学の学生と一緒に、地域の子どもたちが地蔵盆を楽しく学ぶためのイベントを企画しました。

    親子で飛鳥地域のお地蔵さまや伝統行事である地蔵盆を身近に感じ、地域への愛着を深めてもらうことを目的にしています。

    実は毎年、奈良教育大学の学生に協力をお願いしています。

    奈良教育大学との打ち合わせ

    例年ならば、地蔵盆のお世話をされている自治会のみなさん、ボランティアスタッフ、そして奈良教育大学の学生に公民館に集まってもらい実行委員会を開いていましたが、今年度は主に奈良教育大学の地域文化論の受講生と、この講座の企画を進めていきました。

    今年度は、講座の準備期間が公民館の臨時休館の時期であり、また奈良教育大学が原則オンライン授業であったこともあり、いつもどおりの打ち合わせができませんでした。

    そこで、奈良教育大学のオンライン授業に参加させてもらい、打ち合わせを行いました。

    その後、メールでのやり取りを重ねていきました。

    今年度は、(1)地蔵クイズラリー (2)地蔵盆道具の展示 (3)地蔵すごろく の3つのイベントを企画し、担当分けをして、メールなどで進展を報告していきました。

    ~講座の準備~

    地蔵盆道具の展示班だけは、講座開催までに3回ほど公民館で打ち合わせを行うことができました。

    今回は、御所馬場町の地蔵盆道具をお借りして、公民館で展示をすることになりました。



    御所馬場町の地蔵道具を展示するにあたり、自治会長夫妻へのインタビューを行いました。
    地蔵盆に対する思いなど、実際にお会いしてお話を聞くことができたことは、学生にとって貴重な時間になったと思います。

    地蔵盆道具をお借りして、レイアウトを考えています。

    こうして出来上がった展示コーナーです。
    ロビーの雰囲気が、がらっと変わりました。
    地蔵盆道具の展示は7月4日から7月16日まで行い、公民館を訪れる方に見ていただきました。

    ~講座の様子~

    地蔵盆道具の展示準備は前日までに終え、7月4日の講座当日を迎えました。

    天気予報は雨で心配していましたが、雨には降られずにお天気に恵まれました。

    夏でしたが、そこまで気温も高くなく日差しもまぶしくない程度で、外歩きのしやすいお天気でした。

    オープニングは、飛鳥おはなしの会による紙芝居です。
    「いうなの地蔵」を読んでいるところです。

    子どもたちはおはなしに興味を持ち、じっと聴き入っていました。

    その後、奈良教育大学の学生スタッフの紹介がありました。
    いよいよ地蔵クイズラリーのはじまりです。
    ルール説明の後、班分けをしました。
    班に分かれての自己紹介の後、クイズラリーに、いざ出発!

    鎧地蔵にて。
    それぞれのポイントでも学生さんが待ってくれていました。
    ヒントをもらいながら、親子やお友達同士で考えながらシートに答えを書いていきます。

    鉈枝口地蔵の前。
    「お地蔵さんは何体か?」というクイズだったので、みんな数えることに必死でした。

    今回は頭塔も特別に開けていただき、中に入らせていただきました。
    初めて入る方もたくさんいました。
    頭塔は奈良教育大学の近くにあるけれども、学生も初めて入るという人がほとんどでした。
    近くだからこそ、なかなか行く機会を逃しているのかもしれませんね。

    クイズラリー後は公民館に戻り、奈良教育大学の大西先生から、地蔵盆やお地蔵さんの信仰についてのお話をしていただきました。
    「お地蔵さんが大事にされている!それは地域の子どもたちが大切にされていることなんです。」
    お地蔵さんに見守られていることは幸せなことですね。

    そして、奈良教育大学の学生から地蔵すごろくのプレゼントが、地蔵盆道具の展示班から地蔵盆などについてまとめたパンフレットのプレゼントがありました。
    お家ですごろくを楽しんでくれたらと思います。
    また、作成していただいたパンフレットは大人も読みごたえたっぷりのものでした。
    さらに、飛鳥地区自治連合会に今年もご協力いただき、地域の子どもたちへお菓子をプレゼントしていただきました。
    ありがとうございました!

    当日の配布資料の写真です。
    家に帰ってからも家族で地蔵盆や地蔵についてお話ししたり、学んだりしてもらうきっかけとなったらうれしいです。

    ~参加者の声~

    参加者の声の一部をご紹介します。

    <子ども>

    • おじぞうさんには、それぞれにこせいがあるんだなと思いました。またいろいろなおじぞうさんを見にいきたいです。
    • おじぞうさんありがとう。
    • おじぞうさまがいっぱいいてしってるおじぞうさまもいてすごくたのしかった。
    • たのしくて、またきてまなびたいとおもいました。

    <保護者>

    • ならまちに住んでいても知らないことばかりで、少しでも地域のことにふれる機会に参加させていただきありがとうございました。子どもにも“町(地域のパワー)”を大切にしていく気持ちを感じとってほしいなと思いました。
    • 飛鳥地域にたくさんのお地蔵さんがあり、前回参加した時とまた別のコースを回れてよかったです。頭塔は以前から興味があったのですが見学する機会がなく、今回初めて間近で見学させてもらえたのでありがたかったです。
    • 7月23日地蔵盆には実際に行ってみようと思います。教育大の先生方から直接話がきけたり、学生さんとふれあえたことは、子どもにとって、とても貴重な経験でした。また、おはなし好きの子なので、お地蔵さんにまつわるおはなし紙芝居は熱心にきいてました。
    • 子ども達が初めてのお友達ともなじめていて良かった。地域を楽しめる、帰ってからもじっくりとりくめる内容で良かった。子ども達も地域を歩く際の楽しみを見つけてくれていたらいいなと思う。

    <奈良教育大生>

    • 学生スタッフとして関わらせていただいたことで、子どもの興味や好奇心の高さにすごく驚きました。また、自分でも知らない地蔵の秘密なども講話クイズラリーの中で学べることができたのは貴重な経験だと思いました。加えて、自分からこのような伝統的な祭などに参加したいなと思いました。
    • お地蔵さんの別名などいろいろなことについて知れた。お地蔵さんの知識もそうだが頭塔のことも子どもたちと楽しく知ることができた。いつもなにげなく通っている道にも歴史深い地蔵があることが知れたので、これからの通学の楽しみが増えた。
    • 地蔵盆のイベントの企画作りを通して、これまでそもそもこれほどまでにあると知らなかった地蔵の存在を知りました。それぞれの地蔵もただあるだけでなく、地域の人たちから愛され守られているということを知りました。地蔵がこれほど多く地蔵盆などを通して愛されているというのはとても珍しいので、この文化が残されていってほしいと考えます。
    • 地蔵盆というイベントに携わることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。鎧地蔵のことも知ることができ、自分自身も学ぶことのできる内容でした。子どもたちの反応を見るのも、とてもおもしろく、クイズラリーをすることができ良かったです。

    ~講座を終えて~

    本当は実際の地蔵盆を体験することができれば一番良かったのですが、コロナ禍の今できることは何かと学生たちと考えていった結果、今回のような講座を開催することができました。

    例年より規模は小さなイベントになりましたが、おはなしやクイズラリー、すごろく、展示などを通して地域の伝統文化について楽しく学んでもらえたのではないかと思います。

    毎年思うのですが、学生の力はとても大きく、子どもの目線に近いお兄さん・お姉さんが一緒に参加してくれると子どもたちの目の輝きが違います。

    本当にありがとうございます。

    このイベントを通じて、自分たちの暮らす飛鳥地域の地蔵や地蔵盆について興味を持ち、地域の良さを再確認するきっかけとなることを願っています。

    来年こそは各地域で盛大に地蔵盆が行われますように。