都祁の里紹介・・・針ケ別所の虫送り
- 更新日:2019年7月9日
- ID:9897
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都祁の里紹介・・・針ケ別所の虫送り
6月16日、針ケ別所の長力寺で「虫送り」が行われるとのことで、見に行ってきました。
奈良朱雀高校の方が作ってくれたチラシを持って長力寺をめざしました。
長力寺は小高い場所にあります。
大きな樫の木がお堂の横に立っています。
お寺の下に広がるあぜ道を、虫送りの行列が進むようです。
行く途中、虫送りの様子を撮影に来られたご夫婦に教えていただきました。
虫送りの準備の様子
少しずつ暗くなり始めてきた頃から、地域の方が大人の背丈ほどもある大きな松明を持って集まって来られます。
それぞれ手作りです。
長い時間歩くので、火が燃え続けるように作られています。
「今年は軽量化を考えて作ったよ」と、子どもに話しているお父さんもおられました。
こちらは、点火しやすいように、先の方に新聞紙や杉の葉が巻かれていました。
どうやら各自でいろいろ工夫されているようです。
トラックで大きな和太鼓が運ばれてきました。
こちらはいったい何に使うのでしょうか?
楽しみです。
虫送りの始まり・・・法要
虫送りはもともと農作物を荒らす害虫を追い払うための行事ですが、虫などを供養する意味もあります。
過疎化やいろいろな理由で無くなっているところも多いようです。
カーンカーン・・・。
19時頃でしょうか。
ご住職が寺の鐘を鳴らされました。
いよいよ始まるようです。
お堂の中で法要が始まりました。
ご住職の読経がお堂の外にも聞こえてきました。
念仏が続いたため、次の虫送りのイベントにワクワク感がいっぱいの子どもたちは、ちょっと待ちきれなくなったのでしょうか?外で追いかけっこなどを始めました。
お父さんやお母さんに注意されていましたが・・・仕方ないですね。
ふと気が付くと、お堂の周りにたくさんの人が集まっていました。
ご本尊の薬師如来さまがあたたかく見守ってくださっているようです。
法要が終わったら、本堂のろうそくの火を外に持って来られました。
この火を松明に点火するとのことです。
日が落ちて、代わりに向かいの山から丸いお月さまが顔をのぞかせ始めました。
虫送りの出発
お堂の下で、それぞれの手作りの松明を持ち寄って点火です!
風が強い日でしたので、巨大な松明を上に向けたり下に向けたりと、なかなか火の調節が難しそうでした。
長靴を履いて準備万端!
やる気満々の子どもたちの姿も。
松明の火が大きくなった人から順に列になって出発です。
子どもたちも松明を持って歩きます。
大きな松明の持ち方をお父さんが教えていました。
子どもは高々と松明を掲げます。
ワクワクしますね。
ここで大きな和太鼓が登場しました。
2人がかりで担いで出発です。
先に行った鐘の音と、この太鼓の音が、都祁の谷に響き渡ります。
曇天でしたが雲の間から丸いお月さまが虫送りの様子を見ているようです。
大人も子どもも、年配の方も、遠くから観光で来た人も、外国から仕事で来ている人も、たくさんの人が持った松明の長い列ができました。
カーンカーン。
ドーンドーン。
田んぼのあぜ道を、鐘と太鼓の音に導かれながら、松明の長い行列が粛々と進んでいきます。
幻想的な風景です。
虫送りの行列は、田んぼのあぜ道ばかりでなく、集落の横も通りました。
玄関先で見送ってくださっている方もありました。
後ろから車が来ましたが、行列に合わせてゆっくりと進んでくださっていました。
皆さん優しいですね。
消防団の皆さんも、火災防止のため、長い列の後ろから、落ちた火の粉を足で踏んで消したり、火のついた大きな木切れを拾ったりしてくださっていました。
虫送りの終わり
集落の外れまで来たら虫送りは終わりです。
松明が1か所に集められました。
法要が始まってから約1時間。
虫送りが終わりました。
小さい子どもからお年寄りまで、そして、消防団や取材や撮影の人も合わせて約50人の参加があったようです。
同様の虫送りは、都祁の地域では小倉町でも行われているようです。
虫送りが終わると本格的な夏が始まります。
奈良の市街地から車でほんの数十分で遊びに来ることができる都祁の里。
夏でも涼しい風が緑色の田んぼを吹き抜けます。
是非、都祁の里へ、そして都祁公民館へ遊びに来てくださいね!
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