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あしあと

    こんな講座ありました(万葉歌で巡る山の辺の道「奈良道」)

    • 更新日:2014年1月15日
    • ID:4674

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    万葉歌で巡る山の辺の道「奈良道」 <南部公民館:2013年11月2日(土)、11月6日(水) 全2回>

    古代の道「山の辺の道」と言えば、桜井から天理市の石上神宮までがとても有名です。

    実はその先、奈良市へも山の辺の道は続いています。しかし残念なことに、そのことはあまり知られていません。

    現在この道は、地元の団体山の辺の道「奈良道」を守る会の皆さんが中心となって、万葉歌掲示板が設置されるなど保存や整備が進んでいます。

    そこで、この道の魅力を広く知っていただくために、山の辺の道「奈良道」を守る会と共催でこの講座を開催しました。

    今回は万葉集にスポットをあて、講演会と実際に山の辺の道「奈良道」を歩くハイキングを計画しましたところ、講演会、ハイキング共にたくさんの方にご参加いただき、山の辺の道「奈良道」に親しんでいただくことができました。

    1回目 11月2日(土) 講演会 会場:奈良県護国神社参集所

    1部 講演「奈良で学ぶ 万葉集」

       講師:奈良大学文学部教授 上野 誠 さん

    上野さんの写真

    万葉時代を現代に置き換えて話されるなど、上野さんのとても分かりやすく楽しいお話に、
    受講生の皆さんは万葉集の世界に惹きこまれていきました。

    会場の様子写真

    とても熱心に聞き入る受講生の皆さん。あっと言う間に講演時間が終了。もっと聞いていたかったですね!

    2部 山の辺の道「奈良道」の紹介

       解説:山の辺の道「奈良道」の会員

    スライド紹介

    2012年度山の辺の道「奈良道」フォトコンテスト入選作品を映しながら、山の辺の道「奈良道」の魅力を解説していただきました。

    2回目 11月6日(水) ハイキング

    健脚コースとゆったりコースに分かれて、山の辺の道「奈良道」の万葉歌掲示板を巡るハイキングを実施しました。

    当日は、天候にも恵まれ、万葉人に想いを馳せながらの楽しいハイキングとなりました。

    ●健脚コース

    JR帯解駅→※帯解寺→御霊神社→※山町東口田畔→※弘仁寺→※正暦寺→※大川池古墳→円照寺→※八島前池→祟道天皇八嶋陵・八島巨石→嶋田神社→※白山比咩神社→※鹿野園町新池→鹿野園縄文遺跡→岩淵寺廃寺→白毫寺→新薬師寺

    ●ゆったりコース

    JR帯解駅→※帯解寺→御霊神社→※山町東口田畔→※大川池古墳→円照寺→※八島前池→祟道天皇八嶋陵・八島巨石→嶋田神社→※白山比咩神社→※鹿野園町新池→奈良県護国神社→鹿野園縄文遺跡→岩淵寺廃寺→白毫寺→新薬師寺

     ※印は、万葉歌掲示板が設置されているところ

    万葉歌掲示板

    【帯解寺】
    これは、帯解寺境内にある「万葉歌掲示板」です。このような掲示板を巡って行きます。

    「春霞たなびく今日の夕月夜 清く照るらむ高松の野に」万葉集10巻1874

    山町東口田畔

    【山町 東口田畔】
    「あしびきの山に行きけむ山人の 心も知らず山人や誰」万葉集10巻4294

    大川池の写真

    【山町 大川池堤】
    「あしびきの山行きしかば山人の 朕に得しめし山づとぞこれ」万葉集20巻4293

    この大川池堤からは、山町東口田畔を望むことができます。そこで、万葉歌も対になるものが設置されています。
    夕日スポットにもなり、万葉人に想いを馳せるのにとても素敵なところです。

    弘仁寺へ向かう写真

    【虚空蔵町周辺】
    前方の小高い山が、虚空蔵山。この山に弘仁寺があります。
    万葉歌掲示板は、弘仁寺南門を出て左へ進むと白河池に向かう分かれ道にあります。

    正暦寺

    【正暦寺 福寿院客殿入口】
    「秋山の黄葉をしげみ惑ひぬる 妹を求めぬ山道知らずも」万葉集2巻208
    正暦寺は紅葉の名所ですので、秋の紅葉を詠んだ歌。

    白山比咩神社写真

    【藤原町 白山比咩神社】
    「春日野にしぐれ降る見ゆ明日よりは 黄葉かざさぬ高円の山」万葉集8巻1571
    この辺りから眺める夕日も、素晴らしい!

    竹林写真

    【鹿野園町】
    こんなに美しい竹林を歩くことができます。

    白毫寺写真

    【白毫寺】
    長い距離を歩いてきた私たちを、ご住職が優しくねぎらってくださいました。
    お寺の歴史についても教えていただきました。ここも、とても眺めがよく奈良の都が一望できる、山の辺の道「奈良道」一押しのスポットです。

    新薬師寺写真

    【新薬師寺】
    今回のハイキングの終着点。
    光明皇后が夫・聖武天皇の病気回復を願って創建されたお寺です。
    長い距離を歩いてたどり着いた私たちを、天平仏の十二神将は力強く、本尊薬師如来のじっとみつめる大きな眼は優しく、迎えてくれました。

    今回は、山の辺の道「奈良道」を守る会の皆さんの手で設置された「万葉歌掲示板」を、万葉人に想いを馳せながら巡る講座でしたが、山の辺の道「奈良道」は、写真撮影やスケッチ、短歌や俳句を詠む、古墳や寺社等の歴史や文化を学ぶ等々・・・奈良の魅力を再発見できる道です。 

    みなさんも是非一度訪れてくださいね。