みあとキッズ探偵団
- 更新日:2011年9月28日
- ID:747
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子どもゆめ基金助成金事業 「みあとキッズ探偵団~『世界遺産』で世界に友達を~」 <都跡公民館:平成19年7月~平成20年2月>
私たちの住む奈良は、「日本最大の世界遺産の数を誇る」都市として世界から注目を集めています。また、そんな奈良の地で日本の歴史・文化を学びたいと各国から多くの留学生が訪れています。
今年の「みあとキッズ探偵団」は、「世界遺産」をキーワードに中国・ブラジル・インドネシアからきた6名の留学生と奈良市内の小学2~6年生27名が毎月さまざまな活動を通して“世界遺産の宝庫”奈良のヒミツを探ります。
第一回:7/28(土) 「世界の国から、ようこそ日本へ!」
講師:松好伸泰先生
留学生と子どもたちの初めての出会い。お互いに少し緊張気味でした。今回は、留学生が1人ずつ自己紹介と写真やゲームも取り入れながら自分の国の紹介をします。
「留学生の国はどんな国かな?」
「地図ではどのあたりにあるのかな?」
「日本とどんなところが違うのかな?」
など、子どもたちだけでなく、一緒に参加した保護者の方も興味津々。メイン講師の松好先生が「世界遺産」のお話をする間もほとんどなく、あっという間に時間が過ぎました。
第二回:8/18(土)~19(日) 「熊野古道から日本の歴史・文化を学べ!」
講師・協力:松好伸泰先生、吉野武文さん他、野迫川村の皆さん
早速やってきた一大イベントとも言える1泊2日の館外学習。
【1日目】高野山参拝後、野迫川村にある「民宿よしのや」の裏庭で、魚釣りや押し花体験、植物採集。また夜は、留学生によるゲーム大会や歌・踊りでどんちゃん騒ぎ。就寝時間が過ぎても興奮は覚めやらず、いつもは静かな民宿に、賑やかな声がいつまでも響いていました。
【2日目】早朝からギラギラした太陽と雲ひとつない空。日中は35℃近くまで気温が上昇しました。そんな中での熊野古道小辺路(水が峰~大股)8kmコース。最初は、賑やかにおしゃべりしていた子どもたちも途中から黙々と歩き、暑く苦しくて何度もあきらめそうになりましたが、みんなで助け合い、励まし合いながら歩き切り、達成感に満ち溢れた最高の笑顔で全員無事ゴールしました。昔の人が日々、これほどの道のりを歩いて都会へと出ていたことを考えると、今の暮らしはどれほど贅沢で便利かとつくづく実体験した一日でした。でも、この経験が生涯忘れることのない最高の宝物になったことでしょう。
第三回:9/15(土) 「世界遺産ってどんなもの?」
講師・協力:松好伸泰先生、平城宮跡サポートネットワークの皆さん
拓本は、昔から石碑や青銅器など凹凸のある器物の複写に用いられた伝統的な複写方法の一つで、今回平城宮跡資料館では、平城宮跡で発掘された瓦の拓本にチャレンジしました。サポートネットワークの皆さんに見本を見せてもらった後、瓦に和紙を被せ、上から墨を含ませたタンポで丁寧にたたきました。留学生も子どもたちも一生懸命に製作し、予想以上の見事な出来栄えにスタッフも先生も皆、驚きました。
拓本づくりの後は、世界遺産のお話。普段何気なく素通りしている平城宮跡には、後生にも語り継がなければならない歴史や文化・自然がたくさんあることを知りました。
第四回:10/27(土) 「自分だけの世界遺産をつくろう」
講師:松好伸泰先生
約1か月半ぶりの活動日。「今日の活動日を忘れちゃってる子がいるだろうな~」と心配をしながら当日を迎えましたが、そんな心配はご無用!開始30分以上も前から子どもたちの元気な声が公民館中に響き渡り、始まる頃には全員のパワー溢れる笑顔が目に飛び込んできました。
さて、今回は「世界に一つしかない世界遺産を!」ということで、円筒埴輪を製作しました。これまで資料集や博物館でしか見たことがない円筒埴輪。
「どんな形にしようかな?」
「どんな模様を付けようかな?」
同じグループの友達や留学生の作品を見ながら想像を膨らませます。
そして、あっという間に完成!
どれもこれも個性溢れる33個の“世界に一つだけの円筒埴輪”が完成しました。
この円筒埴輪は、しばらく公民館で乾燥させた後、年明けに本焼きです。
持ち帰れる日が楽しみだね~☆
第五回:11/22(土) 「私たちの身近にある世界遺産のヒミツを探れ!」
講師:谷幸三先生(大阪産業大学講師)・松好伸泰先生
紅葉も見頃となったこの日、午前9時、近鉄奈良駅行基菩薩像前に集合して約3時間かけて奈良公園と春日山原始林を散策しました。今回は、特別講師として自然環境に詳しい谷幸三先生をお招きし、また朝日新聞の方も取材に来られました。
奈良公園では、いろんな種類のどんぐりや落ち葉を拾いながら歩きました。途中、どんぐりと間違えて鹿のウンチを拾ってしまう子、虫が食べ尽くした後のどんぐりをシイの実と思って食べてしまった子など、「キッズ伝説」になってしまいそうなハプニングがいろいろありました。
最初は、「熊野古道に比べたら楽チンだ~」と言いながら駆け回っていた子どもたちも、さすがに春日山原始林への上り坂ではだんだん無口になり、足取りも重く、谷先生とお別れした最終地点ではすっかりバテてしまった子もいましたね。
たった3時間の奈良公園・春日山原始林の散策でしたが、奈良公園内の植物や木の名前や由来を教わったり、鹿の生態系について分かりやすく教えてもらって非常に有意義な時間を過ごせました。今度は、家族みんなで奈良公園へ出かけ、今回学んだことを伝えてあげてください。
さて、次回は写経体験です。みんな協力しながら上手く書けるかなぁ。
第六回:12/22(土) 「私たちの身近にある世界遺産のヒミツを探れ!(2)」
講師:唐招提寺執事 石田太一さん・松好伸泰先生
冬休みに入り、子どもたちはクリスマスやお正月といったイベントに心躍らせているこの日。唐招提寺の執事さんを講師に写経体験を行いました。
最近は、書道の時間がない学校もあり、筆を持つことさえ初体験の子どもたちもいる中、執事さんから奈良の伝統工芸の一つである墨や硯、写経の歴史などを分かりやすく教えていただき、その後、最近ではめったにしないという墨をする作業から写経体験に取り組みました。
各班4名プラス留学生で、「般若心経」全文を写経した子どもたち。習ってない漢字もたくさんあるにもかかわらず、これまでの元気いっぱい走り回っていた子どもたちの姿からは想像もつかないほど、集中して熱心に取り組んでいました。また、完成した写経は、お坊さんも驚くほど上手なものばかり。子どもたちの潜在能力の偉大さに感心しました。
写経が出来たら、唐招提寺へ。奉納式では、子どもたちは、神妙な面持ちでお坊さんの読経に聞き入り、仏様に手を合わせていました。写経を通じて、「日本」を語る上で欠かせない寺社の歴史・伝統に直接触れることが出来た子どもたちは、将来この経験がきっと大きな財産となることでしょう。
奉納が終わった後は、晴れて唐招提寺散策です。しかし、この頃から雨が強く降り出し、風が冷たく、立っているだけでも凍えそうな天候となりました。しかし、せっかく唐招提寺に来たのだからと、思い出づくりにグループに分かれて、お気に入りの場所を見つけ「ハイ!チーズ!!」。
しかし、カメラの調子もおかしくなり、結局足早に公民館へ舞い戻ることとなりました。
第七回:1/12(土) 「日本と世界の新年行事について探れ!」
講師: 松好伸泰先生・留学生6名の皆さん
新年最初の活動日。今月も雨がシトシト降る中、「みあとキッズ探偵団」が始まりました。今月は、子どもたちがずっと楽しみにしていた留学生の国のお料理で交流会。
留学生は、これまで一緒に活動してきた子どもたちのために朝早くからお料理に精を出しました。
その間、子どもたちは松好先生のご指導の下、これまでの活動のまとめとして活動マップを製作しました。7月から振り返ってみると本当に毎月いろんな活動をしたね!
「一番の思い出は?」と聞いてみると、10月の円筒埴輪製作が第一位でした。今日、その円筒埴輪の野焼きも予定していたのですが、残念ながら雨のため延期に・・・。(1週間後に松好先生と当日予定の空いていた子どもたちで焼きました。)次に多かったのが、8月の1泊2日熊野古道。8キロの道のりはしんどかったけど、違う学校の友達とグッと仲良くなれた2日間でしたね。
子どもたちの思い出がたくさん詰まった活動マップは、2月9日(土)、10日(日)に、イトーヨーカ堂奈良店でお披露目します!その他、円筒埴輪や写真なども展示しますので、是非ご来店ください。
さて、活動マップが完成した頃、留学生のお料理も完成し、交流会のはじまりです。
今回のメニューは・・・
ブラジル:フェジョアーダ(黒豆と豚の耳、羊の肉などの煮込み)
中国:水餃子・春巻き・ワンタン・トマトと卵の炒め物
インドネシア:ピサン・ゴエン・エス(揚げバナナのアイス添え)
「いただきま~す」の掛け声とともに、食べ始め、あっという間に完食!おかわりもして、満腹になったところで活動を終了しました。
次回は、いよいよ最終回。
子どもたちと留学生が保護者たちの前で活動報告を
行います。みんな上手く話せるかな~。
お問合せ
都跡公民館
住所: 〒630-8032 奈良市五条町204番地の1
電話: 0742-34-5954
ファックス: 0742-34-5954
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