こんな講座ありました(シニアからの教養講座)
- 更新日:2018年3月17日
- ID:8409
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シニアからの教養講座<平城東公民館:2017年11月21日(火)~2018年2月20日(火)全4回>
充実したシニアライフを過ごしたい!
そんな声にお応えして、今年度も全4回の教養講座を計画しました。
生活・健康・文学に関することを共に学び、生き生きと楽しむヒントを見つけます。
第1回:2017年11月21日(火)「基礎からの『いきいき音読』~声を10歳若返らせよう~」
「声が小さい!」
「恥ずかしがらない!」
参加者の背中をぐいぐいと押してくれるのは、濱島康子さん。
元朝日放送アナウンサーは、司会・ナレーション業を経て朗読の世界へ。
20年以上にわたり、幅広い年齢層を対象とした朗読教室を実施しています。
今回は、体幹を鍛える音読の基礎を伝授してもらいました。
「みなさん、いいですか~」
発声基礎練習「ああ あい あう あえ あお」
口の体操は写真のように行います。
「『あ』は、びっくりの口ですよ」
「ほらほら、遠慮しないで声を出して!」
「さあ、口を結んで力を込めて!」
音読をしました。
- 『五十音 ~北原白秋~』
- 『早口ことば』
- 『初恋 ~島崎藤村~』
- 『あどけない話 ~高村光太郎~』
- 『蜘蛛の糸 ~芥川龍之介~』
- 『走れメロス ~太宰治~』
- 『弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) ~河竹黙阿弥~』
「テンポ良く行きましょうね~」
心を開けば、笑顔があふれ出す!
第2回:2017年12月19日(火)「あなたも狙われている!? ~巧妙な詐欺の手口とは~」
「他人事ではない!あなたも狙われている!」特殊詐欺の実例とその対策を学びました。
「『世の中で、オレオレ詐欺などに引っかかる人がいるけど、自分は大丈夫』と思っているあなた。あなたこそ騙されやすい人だと気づきましょう。」
そう教えてくれるのは、奈良市消費者生活センターのベテラン講師。
「架空請求は無視!!」
奈良弁護士会の方が、最新の情報を元に力説。
「動揺させる→急がせる→騙る(かたる)。これが手口なんです。」
続いて、「グループあんあん」のみなさんのリアルな寸劇。
私たちにグイグイと迫ります。
まさに、「自分の身の安全は自分で守る」ことを再確認することができました。
ケース(1)
息子と名乗る電話の声
「おやじ~会社の大事な書類を落としてもうてな~困ったコトになってん。もし、電鉄会社から電話があったら、よろしく頼むわな」
お父さん
「よっしゃ、よっしゃ。わかった任しとけ!」
息子と名乗る電話の声
「おやじ。ありがとうな!(へへっ、上手く行きそうや・・・)」
ケース(2)
銀行員を名乗る電話の声
「もしもし、私は〇〇銀行の者です。〇〇さんですね?還付金のコトなんですけどね。私、政府から委託を受けてましてね。ATMで還付できるってご存知ですか?」
お父さん
「いいえ」
銀行員を名乗る電話の声
「じゃ、ちょっとATMまで向かってください。5分後。また電話しますね!」
5分後・・・
銀行員を名乗る電話の声
「ATMの前ですか?さっそくですけど預金残高を見ていただけますか?」
お父さん
「あ~数字が並んでますね」
銀行員を名乗る電話の声
「そうそうソレです!」
お父さん
「どうすれば良いんですかね?」
銀行員を名乗る電話の声
「そうですね~。確認のため、右から左に数字をひとつずつ読んでください(うふふ、しめしめ。引っかかってきたぞ)」
「奈良弁護士会から、訪問取引お断りステッカーをみなさんにお渡ししますね。」
ズバリ!
「きっぱり・はっきり」断ることです!!
第3回:2018年1月16日(火)「認知症の理解と関わり方 ~認知症予防~」
「認知症は、脳の病気です。精神の病気ではありません。」
このように切り出したのは、奈良市北部包括支援センター所長と、保健師のおふたり。
65歳以上の高齢者人口は約3,079万人。
軽度認知障がいと合わせて、認知症人口は何と約862万人!
スライドとDVDを生かして、講義は展開されていきました。
「認知症の人の気持ちをお分かりになっていますか?」
認知症の症状→認知症の方への接し方→認知症の早期発見と治療→認知症予防へと、話が進みました。
「明日からと言わず今日から、運動や食事、日常生活の送り方に注意して、毎日をできるだけ楽しく過ごしましょう。」
終わりに、「誰でも認知症になる可能性があります」「多くの地域住民が認知症を正しく理解することが大切です」と力説。
今回の講座は、厚生労働省の取組「認知症サポーター養成講座」を兼ねていました。
参加者には、厚生労働省キャンペーンの「オレンジリング」が渡されました。
認知症サポーター「オレンジリング」
オレンジリングは、「認知症のサポーター」の目印です。
認知症サポーターとは、認知症を理解し、認知度の本人や家族を支えて、正しく接してくれる人々です。
厚生労働省では2005年から、「認知症を知り地域をつくるキャンペーン」の一環として、「認知症サポーター養成講座」を受けて「認知症サポーター」となった方に、その目印となるオレンジリングを配付しています。
第4回:2018年2月20日(火)「『見えてはいるが、誰も・・・』-詩人の智恵にあやかってー」
今回の講師は、大阪市立大学名誉教授の 村田正博(むらたまさひろ)さん。
専門は、日本文学。
特に、万葉集などの古典を大切にしていて、「古典を学ぶことは、今、自分が在ることを確かめること」と、おっしゃいます。
「詩って、生活とは無縁で、やたら詠嘆的で、いくぶん苦手意識を持っていたのですが、 この言葉にふれ、そうして詩人たちの仕事を改めて紐解いてみると、 そこには、私たちが日々を豊かに、深く生きてゆくための智恵が、惜しみなくふるまわれているのを発見、 認識を新たにしました。 そんな体験を、ご一緒に、いかがですか?」
こうして、私たちは、詩の世界にいざなわれて行きました。
「『見えてはいるが、誰も見ていないものを見えるようにするのが詩だ。』 これは、詩人の長田弘(おさだ ひろし)さんの言葉です。」
「これは、長田弘の『ライ麦の話』です。」
「まず、味わってみましょう。私が読みますね。」
この講座のために編集・配付された資料。
星野富弘やKäthe Kollwitz(ケーテ コルヴィッツ)などが掲載されています。
資料から、受講された方への講師の思いが伝わってきます。
「river(リバー)とrival(ライバル)には共通点があるのです。」
「母が言っていたことを大切にしています。」
「人の悪口を聞いたら、肯定的に返事をしてはいけない。」
「私は、『それを本人に言ってあげてよ。』と言うようにしています。」
ディベートと対話。
「私は対話の方が好きです。ディベートは、自分の考えを主張して考えを変えませんが、対話は、話の始めと後では考えが変わるからです。」とのこと。
今回の講座で、村田さんの生きざま等もお伺いすることができました。
受講された方も、今よりもさらに素敵な生き方について考えることができたのではないでしょうか。
参加者の声
- 4回にわたっての講座。各々に新しい発見や感動がありました。すぐに忘れてしまうこの頃ですが、資料を見直して思い出にしています。
- それぞれの専門分野の方のお話を聞かせていただいて、勉強になりました。また、朗読のように声を発するというのは、ストレスの発散にほんとにいいなと思いました。
- 全4回の講座は、全て何かを受けとめられるものを学びました。2月20日の講座は、後期高齢者となり先の見えてきた人生の宝物にしたいと思います。
- あらためて、いろいろな事を感じることができました。今後は、万葉の話を聞かせていただきたく思います。
- 心打つ講義でした。
- 何事もただそこにあるのではなく、ある事には意味があるのだと気づかされました。
- 内容が多様で、声を出したり笑ったりもあり、とても楽しく参加させていただきました。
ご好評に応えて
平城東公民館では、2018年度(平成30年度)も主催講座「シニアからの教養講座」を、11月から2月にかけて全4回で開催する予定です。
また、当講座の第1回「基礎からの『いきいき音読』~声を10歳若返らせよう~」の講師、濱島康子さんによる新講座(仮称)『名著で声トレ~声が変われば印象が変わる~』(全3回)を、9月から10月にかけて開催する予定です。
どうぞ、ご期待ください。
お問合せ
平城東公民館
住所: 〒631-0806 奈良市朱雀六丁目9番地の1
電話: 0742-71-9677
ファックス: 0742-71-9677
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