こんな講座ありました(きこえない“から”広がる可能性)
- 更新日:2023年10月3日
- ID:13099
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きこえない“から”広がる可能性<平城東公民館:2023年1月28日(土)>
専門家の話を通して、多様な他者について知り、理解を深め、アイデンティティを認めることで、差別のない心地よい関係づくりをめざすことを目的に今回の講座を開催しました。
大阪の手話パフォーマー、岡本かおりさんをお迎えしてお話を伺いました。
岡本さんは生まれつきのろう者(きこえない人)で、デフリンピックの元バレーボール選手や、手話キャスターとして活躍されました。
ひとまとめに聞こえないといっても、原因や聞こえないレベルもさまざまでその方にあった対応が必要だということをお話していただきました。
先天性の方、途中から聞こえなくなった方、少しなら聞こえる方、まったく聞こえない方、補聴器をつけたり人工内耳になっていたり、いろいろな方がいるそうです。
聞こえないと思って大きい声を出してもダメで、大半の人は唇の動きを読むことができるので、ゆっくりはっきり話してほしいとのことでした。
夫婦ともろう者なのでバイブレーションのある目覚まし時計を使ったり、電話リレーサービスや通訳のアプリなどを使ったりして生活しているというお話も聞きました。
電車が緊急停車したときなど、車内放送が聞こえないのでとても不安だと聞き、「すこし考えればわかることだけれど、気が付かなかった」という声が聞かれました。
岡本さんがデフリンピックに選手として出場されたときには、金・銀・銅すべてのメダルを獲得されたそうです。
デフリンピックとは、聴覚障がい者のためのオリンピックです。
実はパラリンピックには聴覚障がい者のための種目がなく、独自の大会があるんですね。
手話にも日本語手話やアメリカ手話などさまざまな種類があって、デフリンピックでは外国の方と国際手話でお話されていたそうですよ。
日本の中でも方言のように地方によって表現方法が違うのだそうです。
そのデフリンピックが2025年に日本での開催が決定したそうです!
その時には日本選手の応援にかけつけたいですね。
『目で聴くテレビ』という番組のキャスターをしていた時の話では、パラグライダーに挑戦した話など、手話で表情豊かにお話してくれました。
最近では、「HANDSIGN」という手話ダンスをしながら歌うアーティストの手話監修や、社員研修のプログラムづくりなど、多彩な活動をされているそうです。
お話の中に出てきた簡単な手話を紹介していただくシーンもありました。
私たちがあだなで友人を呼びあうように、あだ名にあたる手話があることもお聞きしました。
手話がわからなくても、筆談、そら書き、身振りなどいろいろな方法で会話ができるので、どんどん話しかけてほしいということでした。
参加者の声
- 今まで身近にいなかったから知らなかったけど、わかりやすく話していただいて知ることができて良かった。
- 「ありがとう」という手話を覚えました。手話はできないけど、表情をつけて頑張って話してみようと思う。
- 明るい先生で元気をもらえました。
- 始めて長時間の手話での講演を聞きました。テキストにない表情や躍動感を学ぶことができました。
- 楽しかった。聞こえない人への理解が広がるといいなと思います。
講座を終えて
講座では岡本さんの手話を通訳の方が読み取ってお話してもらいました。
岡本さんと息ぴったりの軽快な関西弁で、参加者からは終始笑顔がこぼれていていました。
少し身構えて参加してくださった方もいらっしゃいましたが、今回の講演で壁のようなものが取り払われたのではないかと感じました。
最近はろう者を題材にしたドラマも増えていますね。
理解することは最初の一歩だと思います。
岡本さんのこれからの活躍も楽しみです。
お問合せ
平城東公民館
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