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あしあと

    こんな講座ありました(家族のかたち ー仲良し母娘のその後ー)

    • 更新日:2022年2月13日
    • ID:11242

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    家族のかたち ー仲良し母娘のその後ー<生涯学習センター:2021年9月5日(日)~9月19日(日)全2回>

    コロナ禍において家にいる機会が増え、家族で過ごす時間が増えたことにより、家庭内での問題も多くなっています。

    密に接するがゆえに親との関係に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

    この講座では、悩みの背景や原因を社会学の観点から分析し、ワークショップを通して他の人と話をすることで、自分らしい生活とは何かを考えてみました。

    第1回:9月5日(日)

    第1回は、奈良佐保短期大学生活未来科ビジネスキャリアコース教授の中田奈月さんに「仲良し親子」という言葉が生まれた背景と歴史について社会学の観点からお話しいただきました。

    母親と娘が姉妹のように仲が良く、のちの「仲良し親子」という言葉になっていく関係性が新聞や雑誌の記事になり始めたのは、1991年ごろの朝日新聞からのようです。

    講座の様子

    記事には、バブル期が終わり、団塊親子が2世代で消費を促していくマーケティングとして紹介されています。
    団塊ジュニアが情報を提供し、団塊世代がお金を支払うというそれぞれの役割から消費の拡大を狙っていたそうです。

    1994年ごろには対等な関係にあると思っている団塊世代の母親とそうと思えない団塊ジュニアの中で少しずつ隔たりができている社会背景や、2001年ごろに出てきた「パラサイト」という言葉、2004年の「結婚ブレーキ親」などの記事を参考に、現在の親子関係を紐解いていきました。

    講座の様子

    親子関係や結婚に対しての考え方の変化などを学び、今までとは違う視点で考えることができました。

    第2回:9月19日(日)

    前回の講義の復習をしながら、自分の年表を作成しました。

    その年表をもとに「家族の関係性」について気付いたことを班で話し合いました。

    年表には1925(昭和元)年から2021(令和3)年の社会の出来事と景気、家族・ジェンダーに関すること、世代についてが書かれていました。

    講座の様子

    社会の出来事には「満州事変(1931年)」「第2次世界大戦勃発(1939年)」や「東日本大震災(2011年)」などがあり、時代の流れを感じることができます。
    自分の記憶にある出来事には「ああ~」という声がもれました。

    世代には「焼け跡世代」「団塊の世代」「新人類」などがあり、自分や親の世代などを確認しました。

    各班で、「年表を見て気付いたこと」や「自分の年譜のなかで大きな出来事」について話し合いました。

    講座の様子

    1つの班には、介護で娘さんとうまく関係を作れなかった方や、1人暮らしをすることでうまく関係性を保つことができたという方がおられました。
    また、違う班には仲良し親子の関係がうらやましいという方がおられたり、いろいろな家族のかたちがありました。

    この講座をきっかけに、中田先生はさらに「仲良し」という言葉が対象になっているものの研究を進めていかれるそうです。

    希望の受講生の方にアポイントを取ってインタビューをされ、分析をされるそうです。

    先生にとってもこの講座がとても楽しい出会いになったと言っていただきました。

    研究によって、これからの家族の関係性のより良い形が見つかればと思います。

    参加者の声

    • はじめ(受講前)に思っていた内容とは少し違っていましたが、今まで知っていたのとは違う視点(時代背景からの分析)から考えることができたのは、とても参考になりました。(30代)
    • 女性の立場・役割の視点での歴史、社会の価値観の変化がよく分かり、勉強になりました。ありがとうございました。楽しく参加させていただきました。(50代)
    • とてもよかったです。(60代)

    また「今回のような社会学の講座を受けてみたい」といった声もありました。

    講座を終えて

    今後も生涯学習センターでは、市民の皆さんがより良い人生を創造できる講座を開催していきたいと思います。