こんな講座ありました(どう寄り添う?思春期の子育て)
- 更新日:2021年9月19日
- ID:11453
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どう寄り添う?思春期の子育て<富雄公民館:2021年2月13日(土)~3月13日(土)全2回>
子育てに悩みはつきもので、悩みの内容は成長段階で変化していきます。
なかでも、「思春期」といわれる年齢層の子育てにさし当たったとき、多くの保護者からどのように受け止めて接すれば良いのか悩むという声が聞かれるようになります。
思春期特有の「反抗期」のお子さんとのコミュニケーションの取り方は、大きな悩みの種ですね・・・。
この講座では、まず思春期の子どもたちの心を知り、不安定な時期だからこそ、しっかり有効なコミュニケーションが取れるよう、保護者として「どう寄り添えばいいのか」を学ぶことを目的として開催しました。
第1回:講演「思春期の子どもたちは・・・」
第1回は、「特定非営利活動法人市民ひろばなら小草」の理事・松田秀代さんを講師に迎え、「思春期の子どもたちは・・・」をテーマに講演を行いました。
先ず、松田先生の自己紹介から始まりました。
松田先生は、長年教職の仕事に就かれていました。
さまざまな子どもたちの悩みの中でも、不登校の子どもに接する中で、不登校支援を中心に活動していきたいという思いから早期退職をされ、「学びのフリースペース小草」というフリースクールを始められました。
松田先生は、長年の教員経験やご自身の子育ての中から、思春期の子どもたちに接するとき、何よりも先ず、思春期の子どもというのはどういう状態なのかを保護者がきちんと知ることが大切だとお話しされました。
身体が大人になろうとしていくけれど、心は幼く、十分な仲間関係や社会性を身につけるなど、親からの自立を支える一定の基盤ができる前に思春期に突入してしまう。
ここに、子どもたちの葛藤が生まれるんだと言われました。
これを知らずに接すると、保護者も子どももフラストレーションだけが溜まることになります。
心情としては、「自立したいという気持ち」と「誰かに依存したい気持ち」で揺れ動く。
この相反する気持ちが見え隠れする行動を持つ扱いにくさが、思春期の特徴です。
さらにこの時期、学校生活(集団生活)の中でも、さまざまな経験をするのですが、その中ではストレスを感じることも当然起きます。
そうすると、家に帰るとクタクタになる・・・何か言われたら、イライラして反抗してしまう。
この循環は、ほとんどのご家庭が経験されているのではないでしょうか?
そこで、松田先生は思春期の親子のコミュニケーションで特に気をつけてほしいこととして、ダブルバインド(二重拘束)のコミュニケーションになっていないかを注意してほしいと言われました。
例えば・・・「自分で考えてちゃんとやりなさい」と口では言う一方で、「私を安心させるようにちゃんとやりなさい」というメッセージ(たとえ言葉に出さなくても・・・)が潜んでいないですか?
↓
「自分で考えてやったつもり」でも叱られる。それならと思って、親の指示を待つ。
「親に言われてやるようではダメ。自分で考えて」と叱られる。
じゃあ、一体どうしたらいいの?
子育て中の職員も、身につまされる思いでした。
第2回:講演・グループワーク「思春期の子どもと向き合うコツ~怒りの感情をコントロール!イライラ・ガミガミにさようなら~」
第2回は、株式会社ナースハート代表取締役の井上泰世さんを講師に迎え、「思春期の子どもと向き合うコツ~怒りの感情をコントロール!イライラ・ガミガミにさようなら~」をテーマに講演とグループワークを行い、思春期の子どもと接する際の感情をコントロールするコツについて学びました。
「アンガ-マネジメント」とは、アンガー=怒り、マネジメント=後悔しないこと、という意味だそうです。
「怒る必要のあることは上手に怒ることができ、怒る必要のないことは怒らないようになること」という意味で、「怒らないこと」ではないということでした。
井上先生自身も、子育てをする中でイライラが上手くコントロールできずに、子どもにガミガミ言ってしまう時期があり辛かったという経験から、このアンガ-マネジメントを学ばれたそうです。
受講生の皆さんは、グループに分かれて、自分自身の怒りについて振り返るとともに、対処法についても話し合いました。
参加者の声
- 思春期だからと子どもの事を考えて申し込みましたが、まずは自分の事を考えて子どもに接しようと思います。
- 思春期の子どもの事が少しわかりました。アンガーマネジメントの事がよくわかりました。勉強になりました。これからは実践していきたい。
- 感情のコントロールについて大変わかりやすかった。怒りをおさえ込むことでコントロールしていましたが、客観的に数字等でとらえるということはすぐに実践しようと思います。有り難うございました。
- 中学生・大学生の子どもに今日の講座に行くと話しています。是非、帰宅後教えてと言ってくれました。帰宅後報告します。有り難うございました。
講座を終えて・・・
今回、受講してくださった保護者の方は、それぞれご自身も思春期と言われる時期に反抗期が多かれ少なかれあったと思いますが、いざ親になってみると目の前のことに必死で、感情のコントロールが効かなくなることがありますよね。
最後に、1回目の講師である松田先生が講座の最後にくださったメッセージをお伝えします。
(1)思春期の子どもに対しては、揺るがない盾になることが親や大人に求められている。
シンプルな一方向のメッセージを。
そのメッセージに腹が立てば、そこには子どもが思い切りぶつかっていける。
(2)親から子へのゆるぎないメッセージ
- 家族がどうなっても、それは子どもであるあなたのせいではないこと
- 親は変わらず、子どもをとても大切に思っていること
- 子どもは自分の人生の主役になって生きていっていいこと
(3)親もしんどい時や悩むことがいっぱいある。たとえ連れ合いであっても意見が異なることも多い。
親自身も、自分の人生の主役にならないと・・・。
子育てという人生の一幕をもみくちゃになって楽しみましょう。
しんどい時や悩んだ時は、弱音をはこう!!
誰かに聞いてもらおう!!
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