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あしあと

    こんな講座ありました(くらしの文章教室~想いを書くこと、綴ること~)

    • 更新日:2025年4月19日
    • ID:14836

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    くらしの文章教室~想いを書くこと、綴ること~<登美ヶ丘南公民館:2024年6月25日(火)・7月23日(火)・9月24日(火)全3回>

    この講座は、新型コロナウイルスの蔓延等で公民館が臨時休館となり、その間の日々の些細な出来事や、ふとした発見、心の動きなどを書きとめたことを作文として募集し、それらを『登美南誌録』として綴ったことが始まりです。その際に聞こえてきたのが、「文章が苦手」というお声でした。

    皆さまのそのお声に応えるため、フリーライターの新井さんを講師に迎え、自分の気持ちや出来事をうまく伝えるための文章を書くコツや日常のちょっとした出来事の綴り方を学ぶ講座を開催しました。

    今年度で講座の開催が4回目となります。

    第1回:6月25日(火) みなさまの受講目的や困りごとを整理してみる

    講師は、昨年度に引き続きフリーライターの新井忍さんです。

    1回目は文章における皆さまのお困りごとを整理していくことから始まりました。

    事前に受講生の方からお困りごとをお聞きし、新井さんの例文を踏まえてお話しいただきました。

    第1回の講座風景

    「短時間で分かりやすい文章を書くコツを知りたい」「同じような言い回ししかできない」「文末をどのように締めくくるのか」「事務的な硬い文章になってしまう」などお困りごとはさまざまです。

    第1回の講座風景

    テキストとして2023年度に館から発刊した『登美南誌録第四巻』をお配りしました。レジメと新井さんが書いた例文をもとに、文章の基本を学びました。

    この日は日々の出来事や気持ちを文章にするコツを学びました。

    現象におけるなにがしかの思い・心模様を「コト」。

    意欲・モチベーション(誰かに伝えたい、広く披露したい、自分の記録記憶として残したいなど)を「キモチ」。

    コトを読ませるための味付け、それを「タネ」と読んでみます。

    「コト」と「キモチ」と「タネ」をどのように料理し、文章を書いていくのかをお話しいただきました。

    次回までに、200字程度の文章を書く宿題が出されました。

    さて、1か月後にどんな作品に出会えるのでしょうか。

    第2回:7月23日(火) みんなの文章(宿題)を読んでみる

    皆さまから提出された宿題は、

    「200字(タイトル含まず)

    タイトルを考える

    ペンネームを考える(本名でもOK!)

    170字~200字 200字を超えないように」

    という条件があります。

    2回目ではこれらの宿題をテキストに学んでいきました。

    縦書きや横書き、ペンネームも人それぞれです。

    初めて書くとは思えない、どれも力作ばかりでした。

    第2回の講座風景

    「七九二円」「初めての味」「未知への扉」など、気になるタイトルがついています。ペンネームも「風蔵子」「プリン大好き」「行雲流水」などなど。文章を読んでいくと、それぞれにシチュエーションや時代背景も違います。
    文章が気になる方は、ぜひ↓ ↓ ↓の『登美南誌録第一~五巻』をご覧ください。

    第2回の講座風景

    新井さんが文章を朗読し、感想を伝えられます。そして自分の想いを分かりやすく伝えるためのアドバイスを一人一人丁寧に行っていきます。
    新井さんの言葉は的確で優しく必ず褒めてくださいます。

    全員の宿題を読み終えた後、意見交換として受講生の方からも気になったところについて質問がありました。

    少し緊張した雰囲気がありましたが、お互いにそれぞれの文章で良かったところなどを伝え合いました。

    2回目に学んだコツやアドバイスをもとに改めて200字程度の文章を書く宿題が出ました。

    どのような文章が提出されるのか楽しみになりました。

    第3回:9月24日(火) みんなの文章(宿題)を読んでみる

    前回の200字の宿題に引き続き、今回も同じ200字の宿題です。

    送られてきた宿題は、前回のアドバイスなどをとりいれた素晴らしい文章ばかりでした。

    事前に新井さんに読んでいただくと「皆さんお上手で、訂正するところがほとんどないです」とのお返事をいただきました。

    皆さんから提出された宿題は200字以内に収めるということをかなり意識されて作られた文章でした。


    第3回の講座風景

    3回目も出された宿題の講評から始まりました。
    緊張もほぐれたのか質問をされた作者は、それぞれの想いもしっかり伝えてくださいました。

    第3回目の講座風景

    受講生の皆さまは自分の文章への講評も、他の方の講評もしっかり聞き熱心に書き込みをされていました。他の方の文章も「くらしの文章教室」のオリジナルのテキストとなります。
    自分とは違う視点にハッとさせられる文章もあり、たくさんの質問も出て打ち解けた雰囲気がありました。

    受講生の中には90歳を超えた方も参加されていました。

    日常のふとした場面を切り取られたその方の文章は、積み重ねられた年月とその日常があることの幸せを感じました。

    「先見の明」というタイトルの文章は、お米の値段の高騰についての内容でしたが、まさにこんな時代が来るなんてと思わされる内容でした。また、家族の愛情を感じさせる文章でした。

    皆さんの文章には日常の幸せ、家族の愛情、誰かといるありがたさを綴った文章が多かったように思います。

    当たり前にあるものを思い返し、言葉にすること、文章を書くことの楽しさを感じていただける講座になったと思います。

    参加者の声

    参加された皆さんからの感想や、これからの意気込みなどお聞かせいただきました。

    • 楽しかったです。ありがとうございました。(50代)
    • 自分と同じような普通に暮らしている方々の作文を読めるという機会に恵まれました。(60代)
    • また、参加したいです。(70代)
    • 脳の体操になった。(70代)
    • いつも書きたいことをすべて書いていた。必要ない言葉をのぞいても気持ちが伝わるかもと思った。(80代)

    など、たくさんの声をいただきました。

    講座を終えて

    200字以内で書くというアイデアは、新井さんが考えてくださったもので、非常に画期的な宿題だったと思います。

    自分の伝えたいことを少ない言葉で書くことは、ふとした日常を改めて思い直す良い機会にになると感じました。

    この講座をきっかけとし、これからも皆さんが日頃から文章に親しまれることを願っています。

    講座の後に今回提出した文章を各々が修正して再編集した『登美南誌録 第五巻』を発刊しましたので、『登美南誌録』(初刊~四巻)とあわせて、ぜひご一読ください。