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あしあと

    こんな講座ありました(ひきこもりクライシス ~子どもと向きあう~)

    • 更新日:2021年7月28日
    • ID:11369

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    ひきこもりクライシス ~子どもと向きあう~<中部公民館:2020年10月30日(金)~11月6日(金)全2回>

    社会問題のひとつである「ひきこもり」は現在、子どもから大人まで世代を問わず、全国で100万人を超えていると見られ、長期化・高齢化が深刻な問題とされています。

    なかでも中高年(40歳~64歳)のひきこもりは、61万人いるという報告もあります。

    一方、子どもたちも、新型コロナウイルスの感染拡大により学校に通えない期間が長期化したことがきっかけとなり、学校が再開した現在、学習についていけないなどの理由により不登校になるケースが増えているとの報道もあります。

    そこで今回は、ひきこもりの中でも子どもたちにスポットを当て、基礎的な知識に加え、地域活動や支援団体の取組、奈良市の適応指導などの実践発表を聞き、自分たちに何ができるかを考えました。

    第1回:2020年10月30日(金)「ひきこもりについての基礎知識など」

    「居場所、対話、自尊感情、自立の視点から考える」と題して、「ひきこもり」と「不登校」の違い、全国的にみた「不登校」の状況、奈良教育大学の取組・「居場所ねいらく」についてなどをお話しいただきました。

    また、その日のまとめとして、受講者にグループに分かれて「ひきこもり」についての意見交換をしていただきました。

    講師は、奈良教育大学教授の生田周二さんです。

    第2回:2020年11月6日(金)「実践発表と意見交換」

    コーディネーターは奈良教育大学教授の生田周二さん。

    実践発表は二名中学校区地域教育協議会のみなさんと、奈良市教育委員会教育支援・相談課指導主事の岩城伊公子さんです。

    「実践発表」
    二名中学校区地域教育協議会の取組・「スマイリー」についてです。
    スマイリーは、学校・地域・PTAが協力して、教室に入りにくい生徒の居場所を開室しています。
    また、学校に行きにくい子どもたちをサポートしている教室である奈良市適応指導教室「HOP」の取組と奈良市の現状についての話を伺いました。

    「活動紹介」
    元当事者から、学校に行かない子どもの居場所、学校以外の学びの場であるフリースクールについての紹介を伺いました。

    それぞれの発表のあと、登壇者も一緒にグループに分かれ、意見交換を行いました。

    対話の中では、実践発表について聞いてみたいことや、講座を受講された思いなどが話し合われ、いま私にできることなど、みなさんの思いを共有する機会となりました。

    参加者の声

    • 実践例を聞けて、支援の実際がイメージしやすくなりました。自分にできることを考えたいです。(50歳代)
    • 大変、中味の濃い講座であったと思います。本当に参加させていただき良かったです。あと数回あっても良かったかなと思いました。(50歳代)
    • 親として不登校生への具体的な対応のしかた、心づかいなどがもっとほしい。居場所が必要なことは理解できたが、不登校生を生まないようにするにはどうすれば良いのか?(70歳代)
    • 2回では内容に対して時間が少ない(足りない)ような気がしました。(60歳代)

    講座を終えて

    中部公民館では、現代的課題の講座として、これまで「防災」「認知症」「多様性」などを取り上げてきました。

    2020年度からは、日本の社会において大きな問題となっている「ひきこもり」をテーマに講座を企画することになり、どんなことに重点をおいて開催するのか悩みました。

    そこで、奈良市役所や自主活動をしている方などに相談し、アドバイスをいただきながら企画を進めました。

    今回の目標は、「ひきこもり」について少しでも多くの方に現状を知っていただき、1人でも多くの方に自分でもできるサポートを考えていただくことでした。


    受講者には、

    • ひきこもりについて初めて学ぶ。
    • 家族や親しい関係の中にひきこもりの方が居る。
    • 日頃から積極的にサポート活動をしている。

    など、いろいろな立場の方がおられました。

    そのため、アンケートの結果を見ると満足度の違いがよく判りました。

    全ての人に対応した内容にするには非常に難しいとは思いますが、より多くの方にご理解いただき、情報を共有できる講座にしていきたいと考えます。

    2021年度も引き続き開催するので、次のステップに向けて企画を進めていきます。

    どうぞみなさん、興味を持ってご参加ください。